2006.2.18週刊東洋経済のコラム(OUTLOOK)には、首相もメディアも持ち上げたホリエモン、株主主権といいながら株主を足蹴にしたホリエモン、株主無視の手法に手を染めたのは大企業、誰がホリエモンを笑えるか、とコメントされています。
確かに、日本の国民のほとんどが首相も含めて持ち上げたのは事実です。マスメディアはこぞって視聴率稼ぎにホリエモンをメディアでとりあげ、自民党もその人気にあやかろうとしました。この点ではみんな騙されたといえるでしょう。私も騙されたうちの一人です。
会社は株主のものですと言い切っていたホリエモン、脱法行為スレスレの時間外取引でニッポン放送株を買占め、フジサンケイグループに挑戦状をたたきつけ、結果1400億円もの現金を拠出させました(カツアゲのようですが)。その買占めに利用されたのがMSCB(転換価額修正条項付き転換社債)でした。
MSCBは時価より低い価額で株を購入できるため、MSCBを購入した投資家は株価が下がれば下がるほどキャピタルゲインが多くなる仕組みになっています。儲かる人がいれば損をする人がいるのが投資の世界ですから、リーマンが儲けた裏では、一般の個人投資家が必ず損をしていたはずです。
MSCBについてはライブドアが発明したものではないとコメントされています。つまり、04年には三菱自動車がJPモルガンから5000億円の資金援助を受けたケースと、03年には三井住友銀行がやはり5000億円近い資金調達を行ったケースが過去にあったことを指摘しています。
株主への裏切りはライブドアだけではなく、大手企業も行っているのではないか、誰がホリエモンを笑えるのかというのがコラムの主張です。
結果をみれば皆騙されたと言えるのでしょう。少数の人たちはホリエモンの行動を懐疑的に見ていたようですが、その人たちのコメントはメディアのなかではあまり露出されませんでした。
大幅な株式分割や株式交換、MSCBの発行、時間外取引による株買占め、隠れ蓑としての投資事業組合の存在、ライブドアが利用した法律の抜け道は今ようやくフタをされようとしています。金融庁の法改正に向けての作業が急ピッチで進んでいます。特に投資事業組合は今後連結財務諸表を作成する上で連結対象とするか否かについての判断基準を明確にすべきと思います。
