「犬塚勉をみたい」から続きます
「ブナの森から」
絵や写真を観た時
「この人はなんという目を持っているのか!」と、
「私なら、こういう美しさに気づかなかった」と、作家の目や感性への感動
「この人は、なんと私と同じようなことに惹かれるのか!」と、似た感性を持っていることへ感動
とがあるが、犬塚勉は私と似たものがある人だった
これらの絵は、風光明媚な景色や見事な花ではなくても、
その辺の野にある草が、光の加減で蔓の曲線が見事に美しいこととか、
里山の草むらが光の中で萌えたっているところとか、
木肌や、石の量感・質感、
美は身近にもあり、必ずしも完成されたものだけでないことを気づかせてくれる
これらの絵の写真は、チラシからコピー切り抜きしています
新聞で観た時には、アンドリュー・ワイエスと似た絵かと思ったが、草原や山の絵はまるで違う
ワイエスもこの犬塚勉も、散々写真のようと評されて来ただろう・・
「山の暮らし」 絶筆「暗き深き谷の入り口」
でも、写真とはまるで違うんです
作家の、これに私は惹かれ、こう言うことを私は表現したい!という気持ちが分かるから違うんです
「ブナの森から」のシリーズのブナの木肌や、「山の暮らし」と題された切り株の絵、「暗き深き谷の入り口」岩、これらはワイエスを思わせる
美しかった・・ いつまでも見惚れていたかった
私はワイエスが好きで、この人には似た表現の絵もあるが、似ているのは写真のようと言われるような硬質なシッカリ描き込む表現であって、惹かれるものが違うという感じを持った
「縦走路」
私は自分が山を登る人間だからか、「縦走路」という山のから離れられなかった 石の一つ一つ、草の一本一本が描きこんであるこれの絵は、写真にすると本当に写真のように見えるが、写真ではない下から登って来て山が見えてきた時の感動があった
スーパーリアリズムと言われる絵を、山を描く彼は、山を愛し山で亡くなった 38歳とはは早すぎる これからの彼の絵が観たかった
そして、こういう心を持った人がいなくなったことを悲しむ
この展覧会は10月13日を持って終了だが、ありがたい事に来春4月ごろ銀座・永井画廊にまわるそうだ
是非観て欲しいし、私もまた観るつもりです

2