今年の冬、気づいたことがある。
辛い心を抱えて、息苦しく、倒れそうな毎日を生きていた。思いつめていた。
確か、研究室から、車のない駐車場を通って帰宅する時だった。雲間から覗く深い群青の空と、月の光と、小さくまたたく星星と共に、雪が、静かに呼吸をしていた。
それは、私とは全く別のものとして、そこにあった。私の心の嵐に、動かされることのない環境が。
心の環境と、外の環境は、全く別個の命だったのだ。
そのことに、安らぎを感じた。
私の苦しみは、私が創った心の世界の中だけで生起している。世界は、それとは全く関係なく営まれている。
自分が自分を苦しめているのだ。そうであれば、自分で自分を嬉しくさせることもできるのではないかと思った。
自分の心と、外の世界は同じではない。人の心の世界もまた。
自分の心の環境の外を、できるだけ正確に捉えるには、自分の心の環境を無にしておかなければならない。そして、それは、不可能だと思う。
「人人心心の季節あり花あり」
誰もが、心の環境を司る絶対神。
Copyright (C) Mihorin 2008. All Rights Reserved.